Paringa Estate パリンガ エステート

オーストラリアで最も受賞歴の多いワインを生み出すワイナリー。
ピノ・ノワール、シャルドネの可能性を引き出し、パリンガ・クローンと呼ばれるピノ・ノワールを構築した先駆者、リンズィ・マッコール。

Paringa Estate パリンガ エステート
設立/1985年 Mornington Peninsula(モーニントン・ペニンシュラ)
オーナー/ワインメーカー(醸造責任者)・ヴィティカルチャリスト(ブドウ栽培責任者)/Lindsay McCall リンズィ・マッコール

当主のリンズィー・マッコール氏は南ギップスランドの酪農家に生まれ自然の中で生活することに喜びを感じていたが、16歳になると父親に「酪農業を継ぐ必要は無いから今後は学業に励み自分の道を歩め」と言われ、自身が夢にしていた農業関係の仕事は諦めて大学へ進み地学を選考するしました。卒業後、モーニングトンで中学教師に就きスーパーバイザーから教学の指導を受けていた時に初めてワインを進められ奥深さを知ることになります。それから学校が休暇になると車で豪州各ワイン産地を隈なく周りワイナリー、ぶどう畑を訪問しワインラバーとして時間を費やしました。そんな時、モーニングトン・ペニンシュラのレッド・ヒル地区、パリンガ・ロードに位置する荒れ果てた果樹園(リンゴ農園)が売りに出されているのを目にします。それからリンゴ畑を壮大なブドウ農園に仕立て、ワイン作りをしている姿の自身を夢に見て1984年に農園を購入することとなりました。

 

初めの10年間は中学の物理教師をしながらブドウ畑を少しずつつ開墾し、1985年に最初のブドウの樹を植えはじめてから1990年には2.5ヘクタールの自社畑を植えつくすこととなります。当時のオーストラリアは「カベルネ」が主流であった為「シラーズ」と合わせて植え始めます。その後、1986年にシャルドネを、1988年にモーニングトンではストーニアーズでしか見られなかった「ピノ・ノワール」を植樹しました。この植樹がモーニングトン・ペニンシュラのピノ・ノワール種における地位を未来へ導くこととなります。このピノは南オーストラリアの苗商で購入したものですが、クローンを辿るとスイスからもたらされたものでその先はブルゴーニュの「ポマール」に辿り着きます(オレゴンで主体のピノクローンと同類)。1996年になるとリンズィは自身の仕事としてワイン作りに専念することを決め、ブドウ作りと偉大なるワイン作りに全てのエネルギーを注力することとなります。

 

2.5ヘクタールの自社畑にピノ・ノワールが約1.3ヘクタールほど植えられておりここからエステートとリザーブのピノ・ノワールが醸造されます。また別途契約畑をレッドヒル地区に11ヘクタール所有しペニンシュラ・レンジのブドウがこちらから収穫されるようになります。この地域は気候に恵まれており900~800mmの雨量が見込まれるので灌漑の必要は一切ない。レッドヒルという名前の通り火山岩が主体となる赤土で鉄分が非常に濃い水はけの良い土壌。海抜は150mありモーニングトンでは一番標高のある地域で常に海からの穏やかな風が流れており気温の上昇を妨げ、病害にも好影響を与えている。因みに、モーニングトン地域は南側は砂質土壌でワインも軽めに仕上がり、北側になると粘土質が多くなり力強さが増す。

 

パリンガのピノ・ノワールはフレーバーとボディーがしっかり味わえるスタイルを意識しており全ての要素は畑から宿るものと認識しています。特にブドウが日照から色合い、タンニン、ボディの元となる要素を構築しワインとしてフレンチオークの新樽を使用することがエレガントでありながらピノ・ノワールの力強さをも引き出すと確信している。開放漕でコールド・マセラシオンの後発酵槽で13~14℃の温度帯で醗酵開始、毎日3度のパンチング、醗酵と共に温度と糖度に気を配り32℃以下で保つ。醗酵には7日間ほど費やし、果皮は20日前後漬けたまま保たれる。区画、クローン毎に果汁を分類し樽熟成へと移動。年のブドウ状況にも左右されるが通常リザーブは70%が、エステートは50%、ペニンシュラは10~15%の新樽率となる。一方シラーズはスパイシーでハーブの要素が強い果実のフレーバーが凝縮されたスタイル。またシャルドネ、ピノ・グリは品種の特徴を最大限に表現したフレーバーと複雑さを併せ持つスタイル。

 

リンズィ氏は「偉大なワインは畑から宿る」という信念のもと畑の管理には最新の注意と独自のスタイルでブドウ栽培をしている。特にレイヤーシステムと呼ばれる選定はパリンガのぶどう畑特有なスタイルであり、まず支柱となる枝を中心にY字に2方向へ分ける、そこからワイヤーに這わせる枝を2本ずつ作る。一見非常に量産するブドウを作るように見えるがこれは非常に肥沃な土壌のため如何に木々のエネルギーを分散させるかを考慮した末に辿り着いた選定方法。(同じ手法は唯一ポマールに。)


ワインメーカー「リンズィ・マッコール」は全て独学でブドウ作りからワイン作りまで成し得てきた「クリエイト・ワインメーカー」である。

 

メディアでも取り上げられることの多いパリンガ・エステートはオーストラリアのワイナリーとしてもっとも品評会の受賞が多いブティック・ワイナリーとして知られている。

 

2008年はブルゴーニュ、ヴォーヌロマネのドメーヌ・デュジニーでヴィンテージを経験。「パリンガ」とはアボリジニーの言葉で「海に近い」という意味。海風が気候をコントロールするここモーニングトン半島のテロワールを象徴するワイナリー。

 

これまでの多くの受賞歴の中でも注目すべきは、'93 '95 '99「ヴィクトリアン・ワインショー・ベスト・ピノ・ノワール」受賞、'04「ローヤル・メルボルン・ワインショー・ベスト ピノ・ノワール」'04「ローヤル・アデレイト・ワインショー・ベスト ピノ・ノワール」などであり、その他、2006年のジェームスハリデー・ワインコンパニオンではワイナリーに5つ星評価、'02、'03のピノ・ノワールには96点という高得点がつけられています。


White Wine 白ワイン

パリンガエステート ペニンシュラ シャルドネ

Peninsula Chardonnay

ペニンシュラ シャルドネ

Estate Chardonnay

エステート シャルドネ

The Paringa Chardonnay

ザ パリンガ シャルドネ



Red Wine 赤ワイン

パリンガエステート ペニンシュラ シラーズ

Peninsula Shiraz

ペニンシュラ シラーズ

パリンガエステート ペニンシュラ ピノ・ノワール

Peninsula Pinot Noir

ペニンシュラ ピノ・ノワール

パリンガエステート エステート ピノ・ノワール

Estate Pinot Noir

エステート ピノ・ノワール


パリンガエステート ロビンソンヴィンヤード ピノ・ノワール

Robinson Vineyard Pinot Noir

ロビンソンヴィンヤード ピノ・ノワール