2014年はOrangeの葡萄を使用、標高1000mくらいにあり石灰岩の岩の上にあるような畑です。以前から知っている畑で、収穫少し前に訪問し、状態を確認しながら気に入ったブロックの葡萄のみを選びました。同じ品種でも、畑の場所によって味や香りは異なるのです。良く熟した状態で収穫しました。機械による収穫だったため、スキンコンタクトは輸送時間である約４～５時間です。ワイナリー到着後直ちに搾汁しました。Pressingは使わず、フリーランの果汁のみを少量のカゼインで渋みを調整し、澱引きしたきれいな果汁を乾燥純粋酵母で低温で醗酵させました。発酵終了後に軽くラッキングし、細かなきれいな澱と一緒にしばらく撹拌しています。舌触りを柔らかくかつクリーミーにして、厚みをつけるために行います。シャルドネを造る際に行われるlees　contactと一緒です。残糖はほとんどありません。最終の清透作業にはジャガイモから作られた最新の原料を使ってみました。このロゼは、発酵中とても濃厚なラズベリーの香りがしました。目をつぶると、まるでラズベリーそのものでした。毎日醗酵を確認するのにふたを開けるのがとても楽しかったです。瓶詰め当初はそれがかなり残っていました。今もかすかに感じられると思います。色は濃い目ですが、先に言ったようにフリーランしか使っていません。（Pressingはどこへ？　行き場がないので、残念でしたが捨てました）
色を薄くする事はしていません。ワインは色はもちろん重要ですが、香りや味、そしてtextureが重要だと思います。そのようなわけでいろは濃いままです。様々な赤い果物、Cherry、 strawberry,、raspberry、plum　の様な香りがあります。Shirazが原料ということもあり、かすかにSpicyさが後半から余韻に現れていると思います。果実味がしっかりしているので、甘い印象ですが辛口のワインです。しっかりとして、ふくよかなボディのある、クリーミーで、滑らかで澄んだ、線の漂うロゼです。このような特徴からも食事に良くあうワインです。意外にも、いろんな食べ物に合います。大変万能なワインで、私自身も驚いています。お刺身に始まり、揚げ物、チーズ、少しスパイシーなもの、アジア的な料理や、インド料理にも合いますね。ベリーを使ったデザートにもいかがでしょう？うんと冷やしたとき、室温で飲むとき、温度によってワインの見え方も変わります。

私自身、面白いワインが出来たと驚いています。
By Atsuko Radcliffe

※スクリューキャップ使用。